コラムCOLUMN
「ストレスは万病のもと」
この言葉を聞いたことのある方は多いかと思います。
そしてこれは歯科領域でも同じことが言えます。
そう、ストレスはお口のトラブルを頻発させるのです。
ストレスによって起こるお口のトラブルについて、見ていきましょう。
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1.歯周病
ストレスは歯周病を悪化させる要因となります。
その理由として
「ストレスは唾液を減らす」
「ストレスは食いしばりを増やす」
ことがあります。
唾液が減ると唾液の中に含まれる免疫グロブリンやラクトフェリンと呼ばれる歯周病菌を防ぐ作用のある成分が減り、歯周病が悪化しやすくなります。
また、食いしばり・歯ぎしり等のTCH(後述)と言う癖も出やすくなり、これらの癖は歯周病の歯に追加ダメージを与えて悪化させてしまうのです。
(もしかするとストレスによってハミガキが雑になる可能性もあるのでは?と思っています)
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2.口内炎
ストレスは口内炎の原因になります。
「免疫力が下がり感染しやすくなるから」
「TCH(歯ぎしり・食いしばり等)が増えて口の中を傷つけやすくなるから」
「唾液が減って口の中が渇き、傷になりやすくなるから」
上記のように傷つきやすく、傷口から感染しやすいという状況になるため口内炎が増えます。
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3.むし歯
ストレスはむし歯の原因(遠因かも?)になり得ます。
「唾液が減ってむし歯菌を抑える作用が下がる」
ことが主な原因と考えられています。
その他TCH(歯ぎしり・食いしばり等)で歯の表面が欠けたり段差が出来たりして、そこからむし歯になる可能性も考えられます。
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4.TCH(歯ぎしり・食いしばり等)
ストレスは全身を緊張させTCH(歯列接触癖・・・要するに歯ぎしりや食いしばり等)に繋がります。
TCHは筋肉を常に使って噛みしめる状態となるため、肩こり、歯の痛み、顎関節症、むし歯、歯周病など多くの悪影響をもたらします。
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5.口臭
ストレスによって唾液が減り、唾液が減ることによって口臭が悪化します。
口の中が乾くと菌が繁殖しやすい状態になるため、「菌が多い=口臭がひどい」となります。
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6.唾液の減少(口腔乾燥)
上記1~5殆どに関わっているのが唾液の減少です。
ストレスは交感神経を刺激します。
交感神経は身体が活動状態となるため、唾液が減ります。
(反対に安静時=副交感神経が働くと唾液が増えます)
唾液が減ると当然口の中は乾くので、多くのトラブルに繋がるのです。
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ストレスはお口トラブルの原因の中でも高い割合を示します。
ストレスはお口のトラブルの多くに関係しています。
ストレスが全くない生活と言うのは難しいですが、適切にストレスを解消してトラブルを予防する必要があります。
(お口の健康に限らずですが)
これらの原因に対する情報提供やご相談なども承っておりますので、ぜひ西原ひだまり歯科までご相談ください。
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近年は東京医科歯科大学より学術論文も出ており、こちらも参考にしております
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