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唾液には、口の中を清潔に保ち、歯を守る力と、免疫力を高め感染症から身体を守る力があります。
しかし、年齢を重ねることやその他さまざまな理由で唾液の分泌量は減少していきます。
今回は、唾液の役割や分泌量の増やし方を合わせて紹介していきたいと思います。
唾液によって歯を守る
唾液には、お口の健康を保つためのさまざまな効果があります。
- 酸の中和
食事をすると歯が酸性に傾きますが、唾液にはそれを中和する力があり、酸で歯が溶けることを防ぎます。
- 歯の修復
唾液中のミネラル(カルシウム、リンなど)が溶けかけた歯を修復します。
- 粘膜の保護
粘性のあるムチンという物質が粘膜を保護し、口中に傷が出来るのを防ぐ効果があります。
- 抗菌作用
唾液の中の免疫成分が有害な菌の増殖を抑えてくれます。
- 洗浄作用
唾液が分泌されることで、口の中の食べかすや汚れが洗い流され、清潔な状態でいることができます。
唾液の中の抗菌物質について
近年、唾液には免疫力を高める効果があることがわかってきました。
唾液に含まれる「IgA(免疫グロブリンA)」は、獲得免疫として機能しており、過去に侵入してきた病原体やそれに似た物質を身体から排除する役割を果たしています。
IgAは口の中に侵入した病原体にくっつき、粘膜に付着しないよう取り囲みます。
そして、効力をなくした病原体を唾液の洗浄能力で洗い流すのです。
唾液を増やしてお口や全身の健康を守ろう
唾液を増やすには、ソフトな刺激を与えることと、健康管理が大切です。
- よく噛んで食べる
食事の際はよく噛んで食べることを意識しましょう。
ガムを噛むのもおすすめです。
- こまめに水分補給をする
喉が渇いたと感じる前に、こまめに水分補給をすることが大切です。
- 歯磨きやマッサージでソフトな刺激を与える
歯磨きや唾液腺マッサージをすることで、唾液の分泌を促進します。
優しい力で行うのがポイントです。
- 生活習慣や治療中の疾患を改善させる
規則正しい生活でストレスを軽減したり、禁煙をしたりすることで、唾液の量は増加します。
また、現在治療中の疾患があれば、症状が改善されることで、薬の量が減り、結果唾液が多く分泌されることに繋がることもあります。
- 鼻呼吸をする
口呼吸になっていると、乾燥してしまい、唾液が少なくなってしまいます。
特に、マスクをしていると口呼吸になりがちなので、意識して鼻呼吸にするようにしましょう。
まとめ
口が乾き気味な方はぜひ参考にしてみてください。
また、効果的な歯磨きやマッサージの仕方などがわからない方は西原ひだまり歯科のスタッフまでお気軽にお声がけくださいね。
厚生労働省からも唾液の役割について紹介されていますのでぜひご参考にしてください。リンクはこちらから
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