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義歯は、失った歯を補うための人工的な歯です。義歯は噛む機能を回復させるだけでなく、発音を改善し、さらには見た目の美しさを保つ役割も果たします。しかし、義歯には寿命があり、永久に使用できるわけではありません。義歯の寿命や交換のタイミングについて知っておきましょう。
〇義歯の寿命とは?
義歯の寿命は、保険診療で作製したものの場合5年程度とされています。ただしこれはあくまで目安であり、実際の寿命は個々の使用状況やメンテナンスの頻度、材料の種類などに大きく依存します。たとえば部分義歯の場合、支えとなる残存歯が健全であれば、義歯自体の寿命も延びる可能性があります。一方で、総義歯(全ての歯が失われた場合の義歯)は、顎の骨の変化や歯ぐきの状態の変化に伴って早期に交換が必要となることもあります。
〇義歯の材料と寿命
義歯にはさまざまな材料が使用されており、それぞれの材料によって寿命が異なります。例えば、金属フレームを使用した部分義歯は耐久性が高く長持ちする傾向がありますが、レジン(樹脂)製の義歯は比較的柔らかく、摩耗しやすいため寿命が短くなることがあります。また、最新の義歯材料であるジルコニアやセラミックは強度が高く、自然な見た目を維持しやすいため、従来の材料に比べて寿命が長いとされています。
〇義歯交換のタイミング
義歯の交換が必要となるタイミングは、いくつかのサインによって判断することができます。以下に、義歯交換の目安となるポイントを紹介します。
義歯のフィット感が悪くなったとき
義歯のフィット感が悪くなったと感じたら、交換の時期が近づいている可能性があります。口腔内の状態は常に変化しており、顎の骨や歯ぐきが少しずつ変化すると義歯が合わなくなってくることがあります。このような場合、義歯がずれたり食べ物が挟まりやすくなったりすることが多くなります。
義歯にひび割れや欠けが生じたとき
義歯がひび割れたり、欠けたりした場合も交換を検討すべきです。小さなひび割れや欠けでもそのまま使用を続けるとさらに損傷が進み、最終的には使用できなくなることがあります。特に、金属フレームが損傷した場合は修理が難しいため、早めの交換が推奨されます。
義歯が変色したとき
義歯の変色も交換のサインの一つです。義歯は食べ物や飲み物の影響で徐々に変色していくことがありますが、これを放置すると見た目が悪くなるだけでなく、汚れが蓄積して衛生状態が悪化する可能性があります。定期的にクリーニングを行っても改善しない場合は、新しい義歯に交換する時期かもしれません。
口内炎や痛みが続くとき
義歯の適合が悪くなると、口内炎や痛みが生じることがあります。これらの症状が続く場合は義歯が口腔内に適していない可能性が高く、交換が必要です。また、義歯が原因で口内の粘膜に負担がかかり炎症を引き起こすこともありますので、早めの対応が重要です。
義歯の使用感が変わったとき
義歯を使用していると、日常的な使用感が変わることがあります。例えば、食べ物を噛みづらくなったり発音が不明瞭になったりする場合は、義歯の状態が悪化している可能性があります。こうした変化に気づいた場合は歯科医師に相談し、必要に応じて交換を検討しましょう。
〇まとめ
義歯の寿命は一般的に5年程度とされていますが、個々の使用状況や口腔内の変化により、寿命が短くなることも長くなることもあります。定期的なメンテナンスと専門家の診断を受けながら適切な時期に義歯を交換し、快適な生活を維持しましょう。
この記事を読んで、具体的に義歯やインプラントについて知りたいと思った方は、西原ひだまり歯科までお気軽にご相談ください。
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