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口の中が乾燥するとトラブルが増える

日常生活において、口の中が乾燥していると感じることがあるかもしれません。特に冬場の乾燥した環境や、エアコンの効いた室内で過ごす時間が長いと、その影響を受けやすくなります。しかし、ただの乾燥と軽視してしまうと、実は大きな問題を引き起こす可能性があるのです。口の中の乾燥、いわゆる口腔乾燥症は、予防歯科の観点からも重要なポイントです。今回は、この口腔乾燥症がどのようにトラブルを引き起こすのかについてご紹介します。

〇口腔乾燥症とは?

口腔乾燥症とは、唾液の分泌が少なくなり、口の中が乾燥する状態です。通常口腔内は唾液によって潤いが保たれ、唾液が持つ様々な機能が口腔内の健康をサポートしています。唾液は食べ物を咀嚼しやすくするだけでなく、口の中を清潔に保つ役割も果たしているため、その分泌が減少すると様々な問題が発生します。

〇口の乾燥が引き起こすトラブル

・むし歯のリスク増加

唾液には口の中を中性に保ち、歯を守る働きがあります。口の中が乾燥して唾液の分泌量が減少すると、歯の表面に付着した食べかすや細菌を十分に洗い流すことができなくなり、結果として虫歯ができやすくなります。また、唾液は酸性の食べ物や飲み物によって歯が侵されるのを防ぐバッファー機能も担っているため、乾燥状態が続くと歯のエナメル質が侵食されやすくなります。

・歯周病の進行

唾液は口腔内の細菌を抑制する抗菌作用を持っていますが、口の中が乾燥するとこの抗菌力が低下します。その結果歯肉の炎症や出血、さらには歯周病の進行を引き起こす可能性が高まります。歯周病が進行すると歯を支える骨が徐々に破壊され、最終的には歯が抜けてしまうリスクもあります。

・口臭の悪化

唾液が減ると口の中に残った食べかすや細菌が繁殖しやすくなり、口臭が発生しやすくなります。特に夜間の睡眠中は唾液の分泌が減少するため口が乾燥しやすく、その結果朝起きたときに強い口臭を感じることが多くなります。さらに、口腔乾燥症が慢性化すると昼間でも口臭が気になることが増えるため、対人関係にも影響を及ぼすことがあります。

・口内炎や口角炎の発生

口の中が乾燥すると粘膜が刺激を受けやすくなり、口内炎ができやすくなります。さらに、口角(唇の両端)が割れて痛みを伴う口角炎も、唾液が不足して口の周りの皮膚が乾燥することで発生しやすくなります。これらの炎症は食事や会話の際に不快感を与えるため、生活の質にも悪影響を与えることがあります。

・嚥下障害

唾液は、食べ物を口の中でまとめてスムーズに飲み込むための潤滑剤の役割を果たしています。唾液が不足すると食べ物がうまく飲み込めず、嚥下に時間がかかったり、食べ物が喉に引っかかるような感覚を覚えたりすることがあります。これにより食事が苦痛に感じられることもあるため、食事の量が減少したり栄養バランスが崩れる恐れがあります。

・発音や会話がしづらくなる

唾液は、滑らかに話すためにも重要です。口が乾燥していると舌や口の中の動きがぎこちなくなり、発音が不明瞭になることがあります。特に滑舌が悪くなったり声がかすれたりすることが増えるため、会話に支障をきたす場合もあります。これにより、日常生活や仕事においてコミュニケーションの問題が生じる可能性があります。

〇まとめ

予防歯科において、口腔乾燥症は単なる口の乾きというだけでなく、口腔内全体の健康を脅かす大きな問題とされています。唾液の分泌が少なくなることでこれらの保護機能が十分に発揮されなくなり、口腔内のトラブルが増加してしまうでしょう。したがって日常的に口の乾燥を感じる場合や前述したような口腔内のトラブルが続く場合には、早めの対処が必要です。

この記事を読んで、具体的に予防歯科について知りたいと思った方は、西原ひだまり歯科までお気軽にご相談ください。

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