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TCH(歯列接触癖)は、無意識に上下の歯を軽く接触させる癖のことで、リラックスした状態でもわずかな接触が続きます。一見負担がかかっていないように見えますが、長時間にわたって歯が軽く接触し続けることで、歯や顎、筋肉に負担がかかり、さまざまな不調を引き起こす原因になります。今回は、TCHの原因や症状についてご紹介します。
〇TCH(歯列接触癖)の原因
TCHの発生にはいくつかの原因があり、特に現代の生活習慣や心理的要因が関係しています。以下に主な原因を紹介します。
・ストレス
緊張や不安があると無意識に歯を接触させることが多く、ストレスが原因でTCHが発生することがあります。長時間ストレスを感じていると、知らず知らずのうちに歯を軽く合わせた状態が続く場合があります。
・長時間のデスクワークやスマートフォンの使用
パソコンやスマートフォンを長時間使うと、姿勢が前かがみになりがちです。集中しているときや姿勢が崩れた状態では歯列が無意識に接触しやすくなるため、長時間のデジタル作業がTCHの原因になることも珍しくありません。
・姿勢の悪さ
猫背や前傾姿勢といった不良姿勢は首や顎に負担をかけるため、顎の位置が変わり、歯列が接触しやすい状態になります。姿勢の歪みが続くことでTCHが習慣化し、歯や顎への負担が蓄積されます。
・癖や無意識の習慣
生活の中で、何気なく歯を接触させる癖がある方もいます。こうした癖が習慣化すると日常的に上下の歯が触れてしまい、TCHが慢性化することがあります。特に、意識が集中していない時や無意識の瞬間に歯列が触れていることが多い傾向にあります。
〇TCHの症状
TCHは軽い接触の繰り返しであっても、長時間続くことでさまざまな症状や不調を引き起こす原因となります。以下に、代表的な症状を紹介します。
・歯の痛みやしみる感じ
長時間歯を接触していると歯の表面がわずかに磨耗し、知覚過敏を引き起こすことがあります。このため、冷たいものや熱いものを飲んだときにしみる感じが生じることが多くなります。
・顎関節の違和感や痛み
歯列が頻繁に接触していることで顎の関節にも負担がかかり、顎関節に痛みや違和感を覚えることがあります。顎を開け閉めする際に引っかかるような感覚や、関節部の痛みが生じやすくなります。
・肩こりや首の痛み
顎の緊張が肩や首の筋肉に伝わり、肩こりや首の痛みが出ることがあります。特にデスクワークが長い方や姿勢が悪い状態での作業が多い方は、TCHによる肩こりや首の痛みが慢性化することもあります。
・頭痛
顎周囲の筋肉が緊張し続けることで、頭痛が引き起こされることもあります。特に顎の筋肉の緊張からくる緊張型頭痛が発生しやすく、頭痛が慢性化することも少なくありません。
・歯のすり減りや亀裂
歯が軽く触れている状態でも長時間にわたると歯の表面が磨耗し、やがて亀裂や欠けが生じることもあります。歯のすり減りが進むと歯自体の強度が低下し、割れやすくなるリスクが高まります。
〇まとめ
TCH(歯列接触癖)は無意識に歯が軽く接触してしまう癖で、さまざまな原因から発生し、多くの症状を引き起こす可能性があります。歯や顎、肩や首への影響が気になる方はTCHが関係しているかもしれません。症状が続くようであれば西原ひだまり歯科までお気軽にご相談ください。
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