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TCH(Tooth Contacting Habit)は、無意識に上下の歯を接触させてしまう癖です。この習慣は昼間だけでなく睡眠中にも現れることがあり、知らず知らずのうちに睡眠の質に悪影響を与えています。今回は、TCHが睡眠に及ぼす影響と、その改善方法について詳しく解説します。

〇TCHが睡眠の質に与える悪影響
1. 筋肉の緊張による疲労感
睡眠中に上下の歯を接触させ続けると、咬筋や側頭筋といった顔周りの筋肉が緊張状態に陥ります。通常、睡眠中は筋肉がリラックスしているべきですが、TCHによって筋肉が休まらず、朝起きたときに顔や首、肩のコリを感じやすくなります。この筋肉の疲労感は、深い睡眠(ノンレム睡眠)を妨げ、結果として睡眠の質が低下してしまいます。
2. 顎関節への負担と痛み
TCHが続くと、顎関節にも大きな負担がかかります。特に、就寝中は無意識に強い力で歯を接触させるため、顎関節症のリスクが高まります。顎関節症は顎の痛みや開口障害、カクカクとした異音の原因となり、痛みで夜中に目が覚めてしまうこともあります。これにより、途中で何度も目覚めてしまい、熟睡感を得られない状態が続いてしまいます。
3. 歯へのダメージと不快感
TCHは持続的に歯に負担をかけるため、歯の摩耗やヒビ、知覚過敏を引き起こす原因になります。寝ている間に歯の痛みや不快感を生じると、それだけで睡眠が浅くなりやすく、翌日のパフォーマンス低下につながります。また、歯が欠けたり削れたりすると食事中の痛みや冷たいものがしみるといった症状が現れ、ストレスが増大します。
〇TCHによる睡眠の質低下を改善する方法
・ナイトガードの使用
最も効果的な対策のひとつが、歯科医院で作製されるナイトガード(マウスピース)です。就寝中に装着することで上下の歯の接触を防ぎ、筋肉や顎関節への負担を軽減します。ナイトガードは個人の歯並びに合わせて作られるため違和感が少なく、継続しやすいのが特徴です。
・ストレスマネジメント
TCHはストレスによって悪化しやすいため、ストレス管理も重要です。リラックス効果のあるストレッチや深呼吸、ヨガを取り入れることで、自律神経のバランスを整え、無意識の歯の接触を減らす効果があります。また、就寝前のスマホやパソコンの使用を控え、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かることも効果的です。
・口腔習癖の改善トレーニング
TCHは習慣性が強いため、日中の過ごし方にも注意が必要です。例えば、「上下の歯を接触させない」という意識を持ち、意識的に上下の歯の間に1~2mmの隙間を作るようにします。これを繰り返すことで、就寝中のTCHも改善される傾向があります。また、口元の筋肉を鍛えるMFT(口腔筋機能療法)も有効です。
・食事や生活習慣の見直し
就寝前に硬いものやガムを噛むと、咬筋が過剰に働き、TCHを誘発しやすくなります。夕食は寝る2時間前までに済ませ、なるべく柔らかい食事を心がけると良いでしょう。また、カフェインやアルコールの摂取も控えることで、筋肉の過緊張を防ぎます。
〇まとめ
TCHは単なる癖ではなく、睡眠の質に深刻な悪影響を及ぼします。ただし、ナイトガードの使用やストレス管理、習慣の見直しによって改善できる可能性があります。日中から上下の歯を接触させないことを意識し、正しい習慣を身につけることが、快適な睡眠への第一歩です。
気になる症状が続くようであれば西原ひだまり歯科までお気軽にご相談ください。
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